AMD Awardつれづれ


 ちょっと旧聞になりますが、こちらの記事で今年のAMD Awardの様子が報じられています。ちなみに「AMD」って、Association of Media in Digitalの略で別にCPU作ってるところじゃありません(^^;社団法人デジタルメディア協会ですね。
 で、大賞は「着うた」だったわけですが、それはなんとなくある種当然というか驚きや面白みは感じませんでした。面白かったのが、技術賞も受賞したiTunesでのAppleの人のコメントと、ベストプログラマー賞を受賞したはてなの受賞理由でした。


 iTunesの方は、

MacintoshWindows両対応の音楽ソフト。優れたインタフェースで誰でも快適に扱える音楽ソフトを作ったことが受賞理由となった。

とのことで、これは非常に納得できます。で、何が面白いって、Appleの本部長氏のそれに対するコメントです。

Windows版は3日間で100万ダウンロードを記録した。この100万人は、OSを選ぶときはちょっと間違ったかもしれないが、音楽ソフトは正しい選択をした」

 あぁ、イタいなぁと(^^; 逆でしょ逆。iTunesは本来WindowsのライバルOSであるMacOSの魅力を高めるための戦略製品iLIFEシリーズの核になるアプリです。しかし、iPodとiTunesMusicStoreが好調なAppleとしてはそれを更に伸ばすためにiTunesデファクトスタンダードたるWindowsに対応させざるを得なかったんでしょ?つまり、Windowsを選択したユーザーは正しい選択をしたんですよ。ライバル陣営の魅力的なアプリケーションさえWindowsを素通りすることは出来ない。そういうOSを選んでるんですから。ってまあ、こんなのはいつものことなので笑って済ましましょう(^^


 次にはてなですが、

ブログをビジネスとして成功させた「はてな」が受賞。

という受賞理由がなんというか、一種皮肉めいたものがあります。
 というのも、はてなの近藤氏は昔インタビューに答えてこんなことを答えているんですよね。

Blogの特徴として挙げられるのはジャーナリストなどが情報の1次ソースを提供してメディアの役割を果たしていたり、万人に向けて発信している部分ではないでしょうか。

 ただ、はてなダイアリーが求めているところとは違うと思っています。メディア的なサービスよりも、もっと身近な関係を豊かにするサービスを実現したい。

つまり、多に対して発信するblogよりも個人的な1対1的な「日記」サービスとしてはてなを考えているというようなことだと思います。


 でも現実的には多くのはてなダイアリーがblog的な運用をされているという現実があると思います。世間的にもはてなはかなりblogとしての認知度が高いと思います。初期の運営側の意図とは違った形で社会に認知されているのが面白いかなぁと。
 まあ、はてなもその後かなりblogよりな機能実装を重ねていますので、上のインタビュー当時とは運営側の認識も変わってきているとは思いますけれど。


 去年はこの辺がブレイクしたんだなぁと思って見ると、こういうアワードも面白いですね。