PIMはPDAのキラーアプリとなりえるのか?


 無理でしょ(^^;
 と、のっけから毒づいてしまいますが、なんと言うかこんなことを書いたのは昨年末えりえりさまtachibana3さまあたりが書かれていたことが妥当だなぁと思ったからです。


 事の発端はこの記事なのかな?MobileNewsの山田@MNさまが寄せたコラムですね。とはいっても書下ろしではなくてずいぶん前の電脳日記そのままの内容です。
 基本的には携帯のPIMを利用するユーザーが増えれば、そこからPDAユーザーが増えてくるのではないかと言う内容です。僕はこの見方には否定的なんですね。


 簡単にいえば、紙の手帳でバリバリPIMをやっている人にとってはえりえりさまやtachibana3さまの言うようにPDAは不便で物足りない道具でしかありません。もちろん、紙の手帳と補完しあうようなことは可能ですが、それにかけなくてはならない手間が多すぎるのが問題です。また、今現在手帳を使わずに、体系的なPIM運用が不要な人にとっては携帯のPIM機能はそれなりに必要十分なものであり、それに加えて数万円のPDAを追加購入してまでPIM管理を行おうとは思わないと思います。
 また、多くのPDAユーザーの間では「PIMは携帯よりもPDAが優れている」というのは、疑う余地のない真実のように語られがちですが、最近の携帯電話の進歩とユーザーの利用状況次第ではそれも絶対的な真実ではないということもあります。というよりは、多くの携帯ユーザーにとってPDAでのPIM利用というのは実際にやってみると非常に面倒くさく感じるのではないでしょうか?片手でカーソルキー+テンキーで操作、入力するのに慣れた身から言えば、両手でタッチパネルやqwertキーボードで操作、入力するなんて面倒くさいだけです。


 本当にPDAは、作る側も使う側も「今のPDAって便利なんだろうか?」っていう視点を真剣に持たないと不味いんじゃないかと思います。まあ、使う側は別に必要ない気もしますが、今のPDAを指示しているユーザー層がPDAの進化を阻害している面がないともいえません。
 機能、UI、使いやすさ、サイズ、価格。これら全ての面で一般消費者が満足できるような物を作っていかないと早晩PDAはなくなってしまうことになると思います。特にPPC勢。旧態依然としたタブレットPDAを垂れ流しつづけているだけの日本のメーカーは何とかならないんでしょうか?中国あたりのチャレンジングな端末を見習って欲しいと思います。


 PIMツールとしてみても正直今PDAは旗色が悪いと僕は思っています。もちろん携帯のPIMも十全ではありません。しかし、PDAのPIMも同様に十全ではないのです。であれば、そのPDAがPIMツールとして今以上の発展をしていくのは難しいと考えるのが妥当ではないでしょうか?
 もちろん、PDAには幾つかの優れたPIMアプリが存在しています。しかし、iTunesがあったって、音楽を聴くためにMachintoshを買う人はほとんどいません。AppleWindows版のiTunesを出す時代です。PDAメーカーも「サードパーティーによるカスタマイズ性」なんて物に頼らずに、「買ってすぐに携帯よりも便利に使えるツール」として売れるPDAを造らなくてならないと思います。その上で「カスタマイズも出来ますよ」じゃなくちゃいけません。


 個人的にはもう携帯に入り込むしかないんだろうなと思っています。だからこそのスマートフォンなんですよね。