僕は悪くないと思う


 こちらの記事を読んで少し考えさせられました。というか、この記事、最初floresさまのところから飛んで、読んだ直後にhanaさまが紹介されているのを読みました。その一連の流れの中で考えさせられました。
 基本的にはお二人とも、切り口は違ってもちょっと批判的にこの記事を紹介されています。でも僕はそう思いません。こういういわゆる男から見ると「女の自分勝手」みたいな感覚こそが戦争にあふれる今の世界を買えるのかもしれないとすら思っています。


 まあ、確かにこの記事で紹介されている札幌のカップルの場合は男性の方は行きたいみたいですが、彼がイラクに行って例えば全身不随で帰ってきたら行ったことを後悔するのは火を見るよりも明らかだと思います。また確かにhanaさまの言う通り、「自衛隊は戦争をしないはずから入隊したのに」っていうのは確かにちょっと違う気もします。
 でも、そういう「理屈」をものともしない「自分の大切な人を戦争で失いたくない」と言う気持ちが、実はとても大事なことだと思います。


 実際にベトナム戦争反戦運動などでも兵士の母親の力って言うのが実は凄く大きかったって言う話があります。彼女たちには理屈も何もありません「愛する子供を戦争で失いたくない」っていう凄く単純な思いで戦争に反対します。でも、もし本当に地球上全ての母親が子供を戦場から取り戻すことが出来れば、世界から戦争はなくなるはずです。
 だいぶ前に実際に湾岸戦争に子供を送ったアメリカ人の女性と話をしたことがあります。彼女は反戦運動に参加していました。彼女はきっぱりといっていました「母親だけが戦争を止められる」って。僕はその言葉に凄く感銘を受けました。


 政治や理屈や宗教では戦争は本当には止められません。せいぜい「終戦と言う名の休戦」ができる程度です。戦いをとめられるのは本当に戦場に向かおうとする子供の手を離さない母親だけかもしれません。
 昔は「戦争で泣くのは女」と言われていましたが、今は女性も強くなりました。強くなって軍隊に入隊して自分も戦うのではなく、決して戦争に行こうとする子供の手を離さない、そんな強さを持つ女性も増えているはずです。


 この記事はちょっとそれとは違いますが、彼を戦争に行かせたくなくて一人で署名運動を始めるって言うのは、なんと言うか男には出来ないことだと思います。「戦争反対」とか「世界平和」とかっていうロジカルな男の反戦とは違った「女の強さ」が強くにじみ出た反戦運動だと思います。
 僕はこの女性の行動を強く支持します。もし世界中の女性が戦争に行こうとする自分の大切な人の手を離さないようになってくれればきっと世界から戦争はなくなります。全ての自衛隊員も母親がいるはずです。もし、自衛隊員に犠牲者が出た場合、外交官が殺害されても成田空港に迎えに行きもしなかった小泉総理は彼女たちにどう説明するつもりでしょうか?彼には説明する責任があります、小泉総理は自衛隊の総司令官(自衛隊法第7条参照)なんですから。彼は全ての責任を背負って派兵の決断をしたということなんですから。


 僕は父親ですが、自分の子供が軍隊に入ることは絶対に許さないと思います。それ以外の職業選択に関しては口を出す気はまったくありませんが、戦争をするための組織の一員になることだけは許さないと思います。だから本当は男だって同じことが出来るはずです。でも男にはその強さが足りない気がします。
 あんまり男だの女だのって言うのは好きではないんですが、男に出来ないことで女に出来ることならばそれは頑張って欲しいわけです。


 なんだかまとまらないですけど、そういう風に思うわけです。