牛丼デバイド


 今の日本ではBSEによるアメリカ産牛肉輸入制限による牛丼の消滅(?)が非常にホットな話題ですが、それでちょっと面白いなぁと思ったことがあります。


 経団連の奥田会長のコメントや先日モバチキさまが取り上げた福田官房長官のコメントはなんとも日本で経済的な階層化が進んでいるのを浮き立たせた感があります。
 まあ、僕も牛丼は時々食べますが、やはり日本のお父さんたちの胃袋を支えているのはこういった低廉な価格で提供されているファストフードだと思うわけです。その中で大きな比重を占めているであろう牛丼がなくなるというのに上のコメントですからね。


 結局「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」と言った(と言う伝説のある)マリー・アントワネットとあんまり変わらないですね。普段日本ではあまり目立たない一般の日本人と日本を動かしているような人たちの乖離が「牛丼」というもので浮き彫りになるのは結構面白いです。
 福田官房長官のコメントもそうですけど、奥田氏のコメントはトヨタの下請けでぼろぼろになりながら働いてきた人たちの反感を買うんじゃないかと思うんですけど大丈夫なのかしら?まあ、反発しても逆らえないのが下請け業者の構造的な苦しさだとは思いますが。


 日本のメインストリームはどんどん階層社会に向かって動いています。まあ、資本主義というものは本来そういうものではありますけどね。僕はまあ、階層化された社会で言えば下層市民かなぁ(^^; 普通のサラリーマンですもんね。
 まあ、いろいろとその辺(<下層からじゃないですよ、階層社会そのもの)から抜け出してオルタナティブに生きる方法も画策してはいますけど。それもまた大変ですよね。別に楽して生きたいとは思いませんけど。


 「デジタルデバイド」で一気にメジャーになった「デバイド」と言う言葉。この先数年〜数十年の日本を象徴する言葉になるかもしれませんね。そういえば、デジタルデバイド解消の一つの手段として始められたことになっている地上デジタルTVですが、人口比率にして10%程度の「受信不可能地域」があるんですよ。
 これって、もし地上デジタルTVがメジャーになったら「地上デジタルTVデバイド」を生むってことですよね。それは悲惨なデバイドな気がしますねぇ…