blogと携帯は相性がいいのか?

 こちらの記事で、「ケータイとblogは相性がいい?」というタイトルで、MyprofileYapeusを携帯から更新できることが紹介されています。
 記事の論調としては、

 ケータイメールなら、PCほど手間も時間もかからず、空いた時間を使って更新できる。そもそも普通のケータイメールを送るのと操作が同じなので、よほどケータイメールが嫌いな人でもない限り、更新は苦にならないだろう。ケータイは日記やblogの更新と相性がいいようだ。

というまとめで分かるとおり、相性がいいという感じです。でも、本当にそうですかね?


 一番のキモは、この記事では「Web日記」と「blog」をほぼイコールで扱っているということです。確かにWeb日記であれば、今の日本の携帯は画像も添付できるしテキスト入力メソッドもかなり洗練されてきています。通信料金もかなり廉価になってきていますので、更新ツールとして携帯はかなり有力です。
 しかし、blogとなるとそうも言えないのではないかと思います。なぜなら、blogにはWeb日記とは異なる大きな特徴があるからです。


 もちろん、Web日記や個人ニュースサイトをblogと同一視する傾向も一部に見られますが、blogの一般的な定義としては以下の4つがあげられると思います。

  1. トピックが上から新しい順に並ぶ
  2. 外向けのリンクが張られている
  3. アーカイブがあり、過去のトピックの閲覧が容易
  4. トピックに対して読者がコメントをつけられる

 これは代表的なblogツールの開発元であるSixApartの二人のインタビューでもほぼ同様のことが言われていますので、まあ妥当な定義だと思います。2.と4.がWeb日記との大きな違いですね。


 これを考えると、携帯での更新で難しい面がひとつあることが分かります。それは「外向けのリンク」です。多くのblogではWeb上のニュースやトピックに管理人がコメントをつけるという形が取られています。つまりどこかのHPで紹介された、書かれたものにに対して「意見」を書くわけです。それに対して読者もまたコメントつける。つまり意見の交換が行われるんですね。ここがblogとWeb日記のもっとも大きな大きな違いです。日記はあくまでモノローグで、そこで意見の交換が行われることはほとんどありません。上で紹介されているyapeusでもそうだし、もっとも大きなWeb日記サービスだと思われるさるさる日記なんかもそうです。基本的には管理人の日常の出来事や興味を持ってことに対するモノローグを読むだけですよね。
 この、「外向けのリンク」の前提条件となる「Webサーフィン」が携帯では難しいですよね。そもそも多少無理してできても、そのHPのアドレスをメールに貼り付けることができない携帯も多いんじゃないでしょうか?


 確かにZDNetの記事の言うとおり、わざわざPCを立ち上げてblogを更新するのはなかなか続かないというのは事実です。しかし、携帯では十分なblog更新ツールとは言えないところがある訳です。じゃあ、いつでもどこでも気軽にblog更新するにはどうすればいいのか?
 もうお分かりですne(^^; それはまさにPDAなんです。レイアウトが崩れがちなことを除けばほぼPCと同等のWeb閲覧能力を持っていて、いつでもどこでも持っていける。機種を選べばデジタルカメラも内蔵されているし、通信カードやケーブルを使って自由にネット接続することができる。まさにblog更新のためのツールといっても過言ではありません(^^;


 blogをやっていると、いつでもどこでもblog更新したくなるんですよね。携帯でも簡易的には可能ですが、それなりに本格的にやろうとするとPDAぐらいのネット親和性がないとなかなか難しい。この辺が意外とPDA人気の再燃につながらないかな〜なんて、ちょっと思っています。
 まあ、単純にWeb日記やフォト日記をやるだけなら今の携帯で十分なんですけどね。blogの特徴である「意見の交換」という部分が日本人にはあわないのではないかという意見もあり、今後Web日記とblogが日本でどういうバランスで発展していくのかはまだまだ未知数です。でも、個人的にはWeb上で忌憚無く意見の交換ができるのは結構面白いと思っているので、blogが盛んになってほしいんですよね。


 blogとPDA、これこそまさに最高の相性だと思います。この組み合わせがブレークしてくれるとちょっとうれしいなぁ(^^