もうちょっと肩の力の抜いても良いのでは?


 徳保さまのところを中心に広がる「専門家がWebで情報発信することに関する議論」ですが、的を射るもの射ないもの、それこそ玉石混合で面白いようそうを示しております(^^;
 で、まあちょっと面白いので、僕なりの見解を述べておきます。


 僕の個人的見解は、「wwwにおいては、あらゆる個人サイトは匿名であるべき」というものです。もちろん、現実的には不可能ですけど、極力そうあるべきではないかと思っています。そういう意味で、徳保さまが「専門家が自分が属する組織にリンクする形で不用意な言動はするべきではない」というのは理解できます。
 ただ、徳保さまの主張する「専門家たるるもの、その発言に組織のお墨付きを得ておけ」っていうのには全く同意できません。理由は簡単、つまらないから。「匿名の専門家」として、自分が書きたいことを書けばいいんです。それをどう評価されるかは純粋に内容に依存するでしょう。


 徳保さまのページを読んでいて思うのは、とにかくまじめなんだな、って言うことです。僕とは正反対(^^; 徳保さまは合理的に説明付けられた行動基準に則って行動しようとしているように僕には見えます。もちろん、そういうことに関しては僕はまったく批難する気はないし、個人の自由だなぁと。
 ただ、「情報発信」って言っても所詮webなんです、インターネットなんです。別に学会発表でもないしクライアントへのプレゼンテーションでもないし高額な対価を取る専門書でもない。もうちょっと肩の力を抜いてもいいんじゃないかなぁと思います。まあ、実名でやっているとそうも行かないのかもしれませんけど。


 ちなみに、徳保さまの主張される

組織にとって、業界にとって死活問題なんです。そんなことがね、許されていいはずがない。

っていう意識ですけど、僕はそんな事ないと思うんですよね。別に僕は僕の会社や業界のことなんて知ったこっちゃない。
 自分が面白いと思ってやった。それが原因で会社や業界の信用が失墜した。まあ、その責任を取って会社や業界を負われることはあるかもしれません。それは自分の責任です。でも、そのために会社や業界がどうなるかは僕の感知するところではない。僕が個人の楽しみのためにやったちょっとした「バカげたこと」のせいで傾くような会社や業界なんてそもそも大したことないですよ。実際にそんな事は起こりようがないと僕は思っていますし。


 まあ、仕事とか組織とかに対するスタンスが僕と徳保さまで下手をすると180度ぐらい異なりそうなので、これはもう個人の感覚ですよね、としか言いようがない。でも、そういうちょっと堅苦しい感覚で他人のちょっと無用心なページを取り上げて直接的に批判するって言うのはちょっとやりすぎなんじゃないかって言う気もします。
 もちろん、当事者からの実名削除の以来には即時に応じていらっしゃるようなので、徳保さまが悪意を持ってそういうことをされているのではないことは重々承知です。


 僕は通信業界にいますので、大手企業やメジャー企業、はたまた技術力で注目されているようなさまざまな企業って言うのが如何にいい加減かって言うのが良く分かります。っていうか、ここまで複雑になってしまった現代技術を扱う場合に、何処から見てもいい加減じゃないって言うのは現実的にはありえないです。
 もちろん、この話は徳保さまが批判されているようなこととは全く無関係なんですけど、まあ、そんなもんだし、何処の企業でもそういうことに無自覚で会社やプロジェクトに不利な情報を個人ページで流してしまうバカは居ますよ、と。


 でもいいんですよ、楽しいんだから(^^; それがばれて自分が組織に居られなくなったりするリスクは自分で背負うことになりますが。wwwは情報が玉石混合だという意味で、情報を利用する側が「at your own risk」であるのと同時に、情報を出す側も出し方次第では「at your own risk」で出しているんです。それで良いんじゃないですか?っていうか、そうじゃないと逆にこれだけの膨大な情報は上がってきませんよ。
 wwwってそういう世界だと思います。楽しいだけで無責任な世界。役に立つかどうかはあらゆる意味で自分次第。僕はそれで良いんだと思いますよ。まじめに自分以外の色んなところに対して責任を持って行動するのは、現実世界だけで十分ですよ(^^;


 まあ、色んな議論が展開しているので、全く違う視点から突っ込めたらなぁと思って僕の意見を書いてみました。読んでくれるかな?